炭水化物を減らせば痩せられるのか?
太っている人の中で、炭水化物を摂りすぎていないという人はいないでしょう。炭水化物と言えばパンやご飯や麺類が代表格ですから、ダイエットするとなれば、とりあえずご飯を抜くということになる人が多いですね。しかし、これは本当に正しい事なのでしょうか?
一言で炭水化物といっても、炭水化物には大きく分けて3つの種類がある
①単純炭水化物(単糖類)
砂糖や果物に含まれます。分解する必要が無いため、吸収はとても早いです。
②複合炭水化物(デンプン)
穀物(お米・小麦など)や豆類に含まれるもの。
ゆっくりと吸収するため、継続的にエネルギーを生み出すことができます。
③食物繊維
人間は消化吸収できません。
消化吸収を遅らせる働きがあるため、糖分が脂肪に変換されることを防ぎ、筋肉へエネルギーを送り込みやすくします。


糖質(炭水化物)とはそもそもどういう働きをするのか?
まず、糖質を摂取すると、エネルギー源となります。
身体に必要なエネルギーは、「タンパク質」「脂質」を分解して補うこともできますが、脳に必要なエネルギーである「ブドウ糖」は、糖質からしか摂取することができません。
そのため、ダイエットの為に炭水化物を摂らず、糖質が足りなくなると、
・思考力が低下→集中力の衰え
・疲れやすい
などの症状が出てしまうのです!!
食事制限として、まずやりがちなのは炭水化物を減らすこと。これは本当に正しいことなのか?
主食を減らすことって案外手軽にできてしまうので、軽い気持ちで減らしてしまう方が多いようです。
しかし、糖質(身体にとっての燃料)が少なくなれば、身体の体温は下がってしまいますので、基礎代謝も低下してしまうということになります。
つまり、痩せるどころか、更に太りやすい体質になってしまうということです!
たとえ、一時的に体重が減ったとしても、長い目で見ればむしろ太りやすくしてしまうのですから、むやみやたらと糖質制限ダイエットだけに頼るのは、ちょっと危険なことです。
ご飯を食べても太らない
京都産業大学の森谷敏夫教授によれば
戦後、日本人の食生活はお米を主食として魚や野菜を食べる「高糖質食」から、肉や脂を多く摂る「高脂質食」へと急速な勢いで変化。近年増加している肥満の背景には、この食の高脂質化が大きく関与していると言われています。
女性は、外食の時に「小ライス」でと頼む人がいますが、ごはんに代表される炭水化物(糖質)は、脂質の半分しかエネルギー(カロリー)がありません。むしろごはんは腹持ちが良く、炭水化物(糖質)のほかに、他の栄養素(たんぱく質、ビタミン・ミネラル類など)や食物繊維なども含み、決して太りやすい食べ物ではありません。
ごはんを主食とした「高糖質食」と「高脂質食」では、「高脂質食」の方が肥満しやすいことを、スイスの研究グループが明らかにしています。つまり、ごはんを主食とした「高糖質食」の方が太りにくい食事であることを裏付けているのです。
また、人間の脳は糖質しかエネルギーとして利用できないため、炭水化物(=糖質)をしっかり摂取しないと、脳の視床下部にある満腹中枢が満たされず、摂食が抑制されません。そのため、「高脂質食」ではいつまでも満腹感が得られずに、食べ過ぎるという結果にもつながりかねません。
日本人のごはん(お米)を食べる量は年々減少しています。昭和40年頃に比べて約半分になりました。つまり現代の日本人は、ごはんを食べる量を減らしたことで、知らず知らずのうちに自らダイエットが必要とするカラダに変えてしまっていたのです。
ごはん食こそ、体脂肪を減らす正しいダイエットには、もっとも適している食事といえるのです。
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胃が満足する食べ方で食べ過ぎを抑えよう
胃が満足する食べ方といえば、「ゆっくり食べる」です。たしかに、食べ物を口にしてから満足感を覚えるまでには20分くらいの時間がかかります。これは、満腹ホルモンが脂肪細胞から分泌されているためです。
胃に入った食べ物は血液を経由して脂肪細胞に到達しますから、満腹ホルモンが分泌されるまでには少し時間がかかってしまうのです。すると、それまではまだ空腹ホルモンが分泌され続けますから、早食いをすると必要以上に食べ過ぎてしまう、というわけ。だからといって、「20分待とう」と言われて簡単に待てるものではありません。
そこで満腹ホルモンの分泌に頼るのではなく、胃そのものが満足する食べ方をすることが大切になってきます。その秘訣はというと、「温度」と「重さ」にあります。この2つは、胃に直接満足感を与えてくれるので食欲が落ち着きやすくなるのです。
「温度」においてオススメの食事は、
・お味噌汁などの発酵食品
・生姜湯などとろみがあるもの
・温かい乳製品
これらは温かさが継続しやすく、満足感を持続させてくれます。反対に温かいお茶やコーヒーは温度が継続しにくく、胃の中ですぐに冷めてしまうので、満足感に繋がりにくい可能性があります。
「量」においておススメの食事は、
炭水化物をパンからごはんに置き変えることをオススメします。パンは重さが軽いので、なかなかお腹が満たされず、パンを2個も3個も食べてしまいますよね。
パンは水分を飛ばしているため重みがなく、満足感を得にくいのです。ついつい食べ過ぎてしまうという人は、パンをおにぎりに置き換えることから始めてみてください。
日本人には日本人に合った食材が身の回りに準備されているのです。痩せようと思ったら、日常の食べ物をもう一度見直してみましょう。