毎日のように繰り広げられる善玉菌と悪玉菌の縄張り争い
腸内細菌は空気に触れてしまうと死んでしまうので、全容は解明されていませんが、
腸内フローラには、上図のように「善玉菌2・悪玉菌1・日和見菌7」という理想のバランスがあります。日和見菌は腸内細菌の7割を占め、善玉菌が優勢な状態であれば善玉菌につき、腸内で発酵活動を行います。一方で、腸内で悪玉菌が優勢となれば、悪玉菌になびいてしまい、腐敗活動を行います。腸内を酸性に維持するためには、腸内環境をコントロールして、日和見菌を善玉菌の味方につける事が必要です。
私たちの腸では、毎日のように善玉菌と悪玉菌の縄張り争いが起こり、腸内フローラのバランスが変わっています。この争いは出生時から始まり、離乳期、青年期、老年期と、経年的にその様相は変化しています。例えば、乳児期には100億個以上あったビフィズス菌(善玉菌)は、老年期となる50~60歳ごろには100分の1、1億個ほどに激減しているのです。これは老化による自然現象です。
しかし、年齢に関係なく腸内フローラのバランスが崩れてしまうこともあり、この理由の一つとして高脂肪の食生活があげられています。腸内環境は食べたものに大きく左右されるため、腸内フローラをよいバランスで維持するためには、栄養バランスのとれた食事が大切です。また食事だけではなく、適度な運動は腸内フローラが活性化するといわれています。
健康のために!、という理由では改善は三日坊主に終わってしまいそうです。私たちの脳は現状維持を図ろうとするからです。そこで、生活習慣の改善のきっかけに、「腸内フローラ健診」というのはいかがでしょうか?
腸内フローラ健診って知ってる?


なぜ腸内細菌叢健診?
腸内フローラが生きるための食べ物の消化吸収をしてくれているのと同時に、命をささえる物質を生み出してくれています。腸内細菌の状態やどんな種類がどんな割合でいるかで健康状態も決まってくるようです。
また腸内細菌には善玉菌と悪玉菌、そしてそのどちらでもない日和見菌がいます。やはり健康な人は善玉菌も元気です。でも体調に不調をきたしたりするだけでなく、普段は悪影響を与えない日和見菌が悪玉菌として働く悪循環が起こります。腸内細菌叢検査をすることで腸内状態を知ることができ今の体の状態も理解することができます。さらにはどんな病気になる可能性があるか、またそれを予防するためにはどうしたらよいかなどがわかります。
腸内フローラ健診で分かること
①菌の多様性
②腸内環境の推移
③腸内細菌の割合
④太りやすさ
⑤菌叢スコア
どんな人にお勧めなのか
①お通じ、お腹の調子に不安がある
②食生活に乱れを感じている
③お肌のトラブルを抱えている
④なかなか、ダイエットに成功しない方
⑤腸内フローラがどうなっているのか知りたい方
⑥人間ドックの一環として、腸内を徹底的に調べたい方
腸内細菌叢検査の仕方
基本的には、毎年行っている健康診断時の便潜血検査と方法は同じです。
送られてきた検査キットを使い、自宅で便を採取し送るだけです。結果が判明するまで約6週間です。全国各地の病院で取り扱っており、費用は15,000円前後です。
内臓やお肌の不調の時、薬よりも腸!腸の環境を整えて、体の不調を改善しましょう!